2024年新年の挨拶
 今年は、私たちの住む石川県では、大地震に見舞われました。いろんな国の友人から、安全確認のメールや、義援金を送りたいなどの連絡を受けています。今、地球の日本という地に生活している私たちは世界のそれぞれの国で生きている人たちと全く同じです。自然災害や紛争を考えると、その痛みや悲惨さに、人種や国などはありません。ある特定の地域に住んでいる人たちに憎しみを向けたりすることも、また分断された世界を、自分たちの側からのみ見るのも同様に誤りです。相手への痛みを感ずることなく、相手を不幸に陥れたり、破壊することに正義感を感じることは、恥じるべきことです。自然災害と人間が引き起こす戦争という破壊を見ると、後者の方が圧倒的に被害が大きいのです。私たちは、自国中心主義的な認識プログラムに取り込まれてはなりません。紛争が起こるとき、どの国がそれをあおり、どの国が、それを解決しようとしているか、見えてきます。後者の国は、世界から尊敬されます。いくら口先だけで平和や人権を叫んでも、世界から信用されません。紛争が起こると、安全とよりよい生活を求めて、どの様な国に、亡命しているのかを見れば、その姿が見えてきます。
 一国で問題を解決したり、あるいは世界を動かしたりすることは、超大国でない限り、無理です。しかし小さな国が、それぞれのナショナリズム克服し、一致団結して行動すれば、超大国が行う決定よりも、世界から受入れられます。そのEUの行動に、平和、人権、社会の分断の克服の可能性を見ている学者や市民が立ち上げたのが、石川EU協会です。このままでは日本の陰は薄くなる一方です。口先だけの、平和や人権や法による解決を、マントラのように繰り返しても、世界から尊敬は受けません。
 
 私たちの活動は,日常的に会の運営を担う事務局のメンバーと、多くの会員によって支えられています。私たちの催し物は基本的に参加が無料で、市民に開かれています。参加して下さる市民や学生さんが私たちの活動の支えて下さっています。皆さまの一層のご支援をお願いするとともに、このような会に興味を持たれる方のご入会を歓迎いたします。また事務局(全員無料のボランテア)を手伝って頂ける方を歓迎します。今年も刺激的な催し物を企画したいと考えています。今後とも皆さまのご参加とご支援とご協力をお願いいたします。
                                                                    会長 楠根重和


 

1月26日 EU総会 
          日本には11のEU協会があります。それらの協会との情報公開と、欧州代表部との話し合い。
          総会には9団体が参加。各地の協会の代表者の方や、今回ハイツェ・ジーメルス公使が出席されて
          日EU関係についてお話しされた。それに先立ち、能登半島地震の被災者に対して温かい言葉を掛けられた。
          石川県から来た私たち(楠根会長・立野理事)は、その言葉を聞きながら、日本とEUが繋がっていることを感じた。

          次の文書は立野理事から送られてきたものです。
          
2024年1月26日、EU協会全国総会が東京都港区南麻布のヨーロッパハウス(駐日欧州連合代表部)で開催され、全国から8のEU協会が出席しました。

          冒頭にジーメルス副代表・公使から挨拶があり、その後各EU協会が活動および今後の予定報告を行いました。
          討議・質疑応答の後ジーメルス副代表より代表部の活動と2024年の日・EU関係に関する展望についての話がありました。
          今年はE U代表部開設50周年記念の年であり、代表部は気候変動・発展途上国支援・安全保障その他様々なシーンでの積極的な活動を予定しています。
          また地方訪問と各地での交流活動にも意欲的に取り組むとのことです。
          
その後の交流会では和やかな雰囲気の中代表部スタッフと全国E U協会代表との活発な意見交換が行われ、大変有意義な時間となりました。
          
      
ジーメルス副代表とケルナー学術担当担当官
          

          楠根会長とジーメルス副代表、戸田通訳官
          人, 天井, 屋内, 立つ が含まれている画像

自動的に生成された説明
          談笑風景
          

          
      

          おしゃれなオードブル



2月13日(火曜日) A lecture in using Zoom from Belgium

            ズームを使ったベルギーからの講演 :言語は日本語です。
            Lecturer is Dr.jur Wolfgang Papé, retired former servant of the EU Commission,
            講師は、元欧州委員会職員のヴォルフガング・パペ法学博士、東京日欧産業協力センター
            ゼネラルマネージャー(2004年8月 – 2008年4月 3年9ヶ月)
            Lecture title is:
      Die Entwicklung von EU-Governance zum globalen Omnilateralismus.
      The development of EU governance towards global omnilateralism.
      「グローバルなオムニラテラリズムに向かって行く EU ガバナンスの展開」
      The world is becoming more and more multipolar, and the world is becoming increasingly
      complex, as seen in the East-West conflict, the North-South conflict, the Global South
      and ASEAN, the impact of South America and Africa on the world, the Middle East conflict,
      and the Ukraine war. A multifaceted and multilateral human being is emerging who is not
      bound by national behavior patterns.
      
      講演時間11.30 -13.30 h CET時間 日本時間では2月13日の19時30分から21時30分になります。
      講演、質疑応答も日本語です。講師のパペ博士は、私が知る最良日本語話者です。
      この講演時間に、講演および質疑応答を含みます。
      講演の間は皆様のマイクを切って入って下さい。質問はチャットに書いて下さい。それを会議運営者は
      講演者に伝えます。
      
      石川EU協会員には、すでにZoomのアドレスやパスワードをメールで送らせて頂いてます。それを使えば、
      申込みの必要はありません。
      それ以外のZoom参加希望者は、石川EU協会の公式メールアドレス( ishikawaeu@gmail.com)に
      視聴希望される方の メ-ルアドレス、氏名、職業、所属する団体名を書いてメールで申し込んで下さい。
      Zoomのアドレスやパスワードをメールで送らせて頂きます。参加申込み締め切りは2月12日深夜までとさせて頂きます


2月22日 カフカ没後100周年講演 (石川日独協会の催し物)
      この周年に、石川日独協会にはカフカをライフワークとして研究された方がおられます。
      それは石川日独協会会長 西嶋義憲先生です。なんとラッキーではありませんか。皆様の奮っての参加をお願いします。
      講演日時
           18時15分開場
      講演時間 18時30分より20時まで(質疑応答を入れて)
      講演場所
      石川県立図書館(百万石ビブリオバウム) だんだん広場

      この講演はZoomでも参加できます。希望者は、以下のgoogleフォームに入力。
      
https://forms.gle/1Y33Jqk8UsT4MqoJ7
      
フォームに入力した方にZoomアドレスとパスワードを送ります。ズーム参加者はビデオも音声もお切り下さい。
      環境音が講演の邪魔になりますし、
      https://forms.gle/1Y33Jqk8UsT4MqoJ7
      
ビデオをお切り下さい。質問のある方はチャットに書き込んで下さい。時間が少ないので、似たような纏めて
      集約する形で主催者が質問を集めて、講演者に回答して貰います。
3月14日 日本文化科学技術協会の会長Klaus Lange教授ご夫妻との会談
        開催場所はなんとお好み焼きやたこ焼きなど、昔懐かしいAn der Eckeという
        お店を、古い文化を残す目的で維持されている家倉平八氏のご厚意で
        使わせて貰った。
      日本文化科学技術協会とはホームページに寄れば
      Japan-Gesellschaft für Kultur, Wissenschaft und Technik
      The Japan Society for Culture, Science and Technology
       本協会は、独日関係の更なる発展の為、またグローバルな規模で独日の相互理解を深める為に
       10年まえに設立されました。この協会の主要な目標は、
       (1)日本に関する 知識を広め教育を向上する事、
       (2)日本人のドイツ及びその文化に対する興味を推進する事、
       (3)独日間の文化および科学交流を進展させる事です。
       

        The Society’s main objectives are
        (1) to promote learning and advance education with regard to Japan,
        (2) to promote the study of Germany and its culture by Japanese people and
        (3) to further cultural and scientific exchanges between Germany and Japan.
       
       会長 President Prof. Dr. Klaus Lange 

       


      
 
5月26日石川EU協会総会とミニレクチャー
      General Meeting of the Ishikawa-EU Association and Mini-Lecture

      講師は石川EU協会会長・金沢大学名誉教授 楠根重和
      Lecturer is emeritus prof. Shigekazu Kusune, president of the Ishikawa-EU Association
      講演タイトル 「日EUの戦略的パートナーシップについて」
      Strategic partnership between Japan and the EU.

      講演要旨


      日本は戦後レジュームの中でアメリカのみに安全保障を求めてきた。一国にのみ庇護を受ける体制では、
      民主主義は発展しない。日米の関係が壊れたらという危険性から、日本は妥協せざるを得なくなる。
      これが安保体制下の基地協定や、紛争が起こると、日本の軍隊はアメリカの指揮下に置かれることの
      違和感である。これと比較するとEUNATOは集団体制で、特定の国の利害で物事が決定されるわけ
      ではない。日本がEUに近づくことは、エネルギーや資源の調達、安全保障、食糧安保、環境保全、紛争
      解決、開発途上国の支援など、様々な世界的な問題を、解決する展望が開かれるのである。それは翻って、
      日本が開かれた国に、民主的な国になることに繋がるのである。このような意味で、日EUの戦略的パート
      ナーシップ協定について考えてみたい。

      
      


      

5月9日 EUデー
      EU Day at the Kanazawa University

      金沢大学の中央図書館では、5月には恒例のEU慣例の催し物などが行われます。
      今年はバルト三国に焦点か当たります。


6月5日 レーゲンスブルクからドイツ語による講演(Zoom)
     Zoom-Vortrag der Japan-Gesellschaft für Kultur, Wissenschaft und Technik zu Regensburg
     (siehe auch Anlage)

     Thema: DIE SAMURAI - Faszination, Irrtümer und Nachleben. Historische Bestandsaufnahme einer Gesellschaftsklasse
     Referent: Prof. Dr. Till Weber, Ryukyu-Universität Okinawa
     Zeit: Mittwoch, 5. Juni 2024, 16:00 Uhr (日本時間23時)
     Zoom-Code:
     https://uni-regensburg.zoom.us/j/4246399833?pwd=NmZPSGFwcElqT21ORmFaMGJuWjl6dz09
     Meeting-ID: 424 639 9833
     Kenncode: 661650

     Zum Vortrag: Während gerade zum zweiten Mal seit den frühen Achtzigerjahren eine Fernsehserie nach James Clavells
     Erfolgsroman "Shogun" ein weltweites Interesse an den Samurai auslöst, soll hier durch Mythen, Legenden und auch
     Irrtümer hindurch ein Blick auf das freigeräumt werden, was diese erst in den 1870er Jahren abgeschaffte Gesellschaftsklasse
     tatsächlich ausmachte. Es geht um geschichtliche Zusammenhänge, auch um materielle Kultur und eine ganz besondere Ästhetik
     sowie um Werte und Mentalitäten bis hin zu der Frage, wieviel Samurai eigentlich noch in den heutigen Japanern und ihrem Land s
     tecken mag.

     Zum Referenten: Till Weber studierte Geschichte, Kunstgeschichte und Anglistik an der FU Berlin und der University of York.
     Seit 1998 arbeitet er an der Ryukyu-Universität in Okinawa. Neben seiner Lehr- und Forschungstätigkeit im Bereich Deutsche
     Sprache und Kultur publiziert er auf dem Gebiet der japanischen Geschichte:

     Anatomie einer Samurai-Armee im 16. und 17. Jahrhundert (= Die Samurai der Sengoku-Zeit, Band 1), Berlin: Zeughaus Verlag 2009;
     Burgen und Belagerungen, Artillerie, Kleidung und Heraldik (= Die Samurai der Sengoku-Zeit, Band 2), Berlin: Zeughaus Verlag 2012;
     Tokyo. Eine Biographie. Mainz: Nünnerich-Asmus 2016;
     Bakumatsu: Wie Samurai zu Soldaten wurden - Japan in den 1860er-Jahren. Berlin: Zeughaus Verlag 2023.

     Prof. Dr. Klaus Lange
     Präsident der Japan-Gesellschaft für Kultur, Wissenschaft und Technik
     Fakultät für Humanwissenschaften, Universität Regensburg, 93040 Regensburg

     E-Mail: Klaus.Lange@ur.de


     https://www.uni-regensburg.de/humanwissenschaften/psychologie-lange/japan-gesellschaft/index.html
     

6月11日から7月2日まで
     

7月5日から7月28日
       

      今年はライン博士白山登頂150周年で、彼が白山麓に入って、白山に登頂し、白山麓を
      出て行く10日間をテーマにした展示会(7月5日から7月28日)が白山市で行われます。
      会場は市民工房うるわし 3階展示室です。詳しいことはそのうちに、市民工房うるわしの
      方でもなされます。

      ライン博士の白山登頂が切っ掛けになり、昨年の白山手取川世界ジオパークに繋がりました。

      ライン博士が白山麓の鳥越別宮に宿泊したのが1874年7月5日、登頂を終えて、鶴来に
      宿泊して翌日に金沢に向かったのが1874年7月14日です。つまり10日間、白山山麓に
      ライン博士は滞在したことになります。白山に向かった7月5日を展示の開始にしている
      のはそのためです。
      

      7月7日午後2時からは同じ場所で矢島道子先生(専門は地質学、ナオマン像で有名な
      地質学者、ナオマン博士についての研究者)による「ライン博士の1874年日本旅行」と
      いう講演会もあります。。矢島先生は山田直利博士(元地質調査室)と一緒にライン
      博士の論文を多数翻訳してこられました。


      これらの催し物は白山市がライン博士顕彰会の協力のもとに行われる物です。当日はライン
      博士に関する展示、白山手取川世界ジオパークに関する展示もありますので、お時間が
      ありましたら、ご来場して頂けたら嬉しいです。

      展示会も、講演会も入場無料ですが、講演会は事前申込みが必要です。事前申込みは
       まだ開始されていませんが、白山市の広報や白山市掲載のパンフレットがその内に、
      発表されます。それをご覧下さい。

      


7月6日(土) 講演会

      

      講演会はどなたでもご参加 いただけます。事前申込みは必要ありません。
    参加費は無料です。多くの皆様 のご来場をお待ちしています。
                     石川 EU 協会会長 楠根重和

     
演題「ヨーロッパと中近東の関係――歴史的背景を中心に」
    Title:Relations between Europe and the Middle East
        (focusing on historical background)
    講師 石川EU協会理事・金沢大学名誉教授 鹿島正裕博士
    Lecture by a member of the Ishikawa Japan-EU association,
    dr. emirit. professor Masayuki Kashima of the Kanazawa University

   内容

        ヨーロッパと中近東との関係と言えば、アラブ諸国に対する植民地支配と、
       独立後の中近東諸国からヨーロッパ諸国への移民や出稼ぎ労働者が多い ことは、日本でもある程度知られています。しかし、歴史を遡れば、中近東の方が        ヨーロッパより先進地域で、大きな影響を与えてきたのです。現在        ヨーロッパで主流のキリスト教も、中近東が発祥の地で、同じく唯一神を        信奉するユダヤ教・イスラム教も同様です。アラビア半島から西アジア、        地中海沿岸部に大発展したイスラム帝国は、当時の世界で最高の文明を        誇り、ヨーロッパ人はそれに学んで文芸復興を実現したのです。その後 登場したオスマン帝国は、西アジア・北アフリカに加えてバルカン半島も 配し、ヨーロッパ列強を脅かしていました。こうした歴史的背景を概観 したあと、植民地支配の状況を確認し、最後に現在のヨーロッパ諸国に おける中近東出身者の比率や、中近東諸国との経済関係を一瞥します。


      時間 午前10時~11時30分
      会場 石川県国際交流センター研修室4(リファーレ)

     


9月14日 フランス・ドイツ・EUの政治

      Lecture on French, German and EU politics
      Lecturer: professor Fumio Banno
      講師 伴野文夫教授、
元 NHK国際・経済担当解説委員
      Born in Tokyo, after graduated from the University of Tokyo (Western History)  
     in 1952. He joined the Japan Broadcasting Corporation (NHK). 1968-1972:
     Brussels Bureau, 1972-1973: Paris Bureau, 1972-1973: News Center Economics
     Department, Bonn Correspondent, and 1995-2001: Professor, Faculty of Social
     Sciences, Kyorin University.
     東京生まれ。1952年東京大学文学部西洋史学科卒後、日本放送協会に入る。
     1968-1972年ブリュッセル支局、1972-1973年パリ総局勤務、
      ニュースセンター経済部、ボン特派員の後、1995年‐2001年杏林大学社会科学部教授。

      Content of lecture 講演内容
      〇 Summary of Macron's First Term
      〇 Establishment of a middle-of-the-road politics by the von der Leyen regime, which is not widely reported by the Japanese media,
       and the passage of an epoch-making large-scale reconstruction budget.      
      〇The second term is already halfway through. The appointment of new Prime Minister Gabriel Attar on January 9.
      〇Evaluation of 10 years of the Macron regime
      〇The choice of a successor for 2027, and the prospects for the post-Macron era.
      〇マクロン第一任期の総括
      ○日本メディアがあまり報じないフォンデアライエン体制による中道政治の確立、画期的な大型復興予算の成立
      〇第二任期もすでに半ば。1月9日のガブリエル・アタル新首相の任命
      ○マクロン体制10年の評価
     
2027年の後継者の選択、ポスト・マクロンの展望を語る

      講演は会員だけではなくて一般市民にも開放されており、無料です。来られた方には伴野先生の著書のプレゼントを行います。

10月xx日
「EUがあなたの学校にやってくる」

         
上記ののプログラムで、今年は特に石川県に訪れたいという意向で、石川県の高等学校でのEU大使館やEU加盟国の外交官が
          石川県の高等学校に訪れる見通し。
          今年は特に石川県の高等学校に多数の外交官が派遣されます。多くの高等学校が受け入れの手を挙げて下さり、有難うございます。


11月   in Planning
          計画中

12月か1月 General Meeting of the Japan-EU Associations
          EU協会全国総会日EU総会